私の英語好きは、学生時代に出会った先生たちのおかげです。
運が良いことに、中学から大学まで英語の先生にずっと恵まれていました。
どの先生にもたくさんおしえてもらい、励ましてもらいました。
特に、高校のときのW先生にはとてもお世話になりました。
塾に行っていなかった私は、学校の先生を質問責めにしていました。
まあ、まずは文法の質問が多かったですよね。文法のとおりいくとこうなるはずが、この場合はなんでこうなっているのか、というような質問です。
今は「言語は理屈だけじゃ説明できない」ということを知っているので、深くつっこんでもしょようがないと思うのですが、そのときの私はまだそんな柔軟性も持たずにまじめに質問していました。
そんな私に、W先生は真摯につきあってくれました。
W先生もたいへんでしたよね。英語の先生なんだから英語のことは何でもわかるだろうと私は思っていたんです。そんなはずはないのですが、まあそれも今だからわかること。
それに、放課後私につかまったらもうしばらく帰宅できません。でも、W先生は嫌な顔ひとつしませんでした。
高校時代、英語だけは得意だったのは間違いなくW先生のおかげと言えます。
高校卒業の日が近づいてきた頃、友達同士でプロフィール帳を交換しました。
W先生にもプロフィール帳を書いてもらうのをお願いしました。
W先生は、私にこのメッセージを送ってくれました。
“Where there’s a will, there’s a way.”
“Where there’s a will, there’s a way.”
(参考訳)意志あるところに道あり。
やると決めたら道は開ける、という意味ですね。
そして、私は大学の英文科に進むことが決まりました。W先生はとても喜んでくれました。これからも頑張ってね、と声をかけてくれました。
あれから何十年と経ちました。“Where there’s a will, there’s a way.”の意味が当時よりも今のほうがずっとずっと理解できます。
will (意志)がなければ何も生まれない。will さえあれば、方法や支援はなんとしてでも情報や方法は見つけることができます。
高校を卒業したあとの私の人生もいろいろありました。つらいときも苦しいときもありました。
でも、私がwillを持って今も英語を続けていること、英語で仕事をしていることを、W先生が喜んでくれていると思います。W先生が今もどこかで私を応援してくれているような気がして、元気が湧いてきます。
そんなW先生に、心より感謝を送ります。